長文置き場

備忘録

ボーマス52に一般参加してきたよ

先日ボーマスことVOC@LOID M@STER 52に参加してきたので、その感想を。イベントに参加して色々感じたことありすぎて、あんまりイベントの中身の話してない。

mito-913.hatenablog.com

以前ボカロが再燃しているという記事は書いたのだが、まさかイベントに参加することになるとは思っていなかった。

そもそもボーマスとはボーカロイドオンリー即売会のことで、主に音楽CDがメインで販売されている。もちろんイラスト集やその他グッズもある。そして一般参加者にとってのこのイベントの肝は、ボカロPから直接CDを買えることである。

再燃しているとはいえ現地に足を運ぶまでどっぷりボカロ界隈に浸る気もなかったのだけど、たまたま好きになったPのツイッター飛んで「7月下旬にイベント出ます」って書いてあったら絶対行くじゃんドルオタや声優オタクの前線からはもう退いていた気持ちだったけど、これらのオタクをやっていたときに培ったフッ軽精神はまだ自分の中にガッツリ宿っていた。

 

今回のお目当てはNILさん。上の記事にも好きなPとしてあげている。

www.youtube.com

普段から散々重低音が大暴れしてる曲が好きと言っているけど、そんなわたしでもNILさんの作る曲の重低音大暴れっぷりは強烈すぎてビックリする。地響きかと思うようなパンチの重たさで、ずっと1000tハンマーでドスンドスンやられてる感じがする。トラックの主張がだいぶ強烈なのは癖も感じるけれど、この人の凶暴な重低音からしか得られない栄養がある。

NILさんはDOPAというボカロPグループを組んでいて、グループとして出展してコンピレーションアルバムを発売するとのことだったのだが、個人CDも出すとの告知もあったのですごくワクワクしていた。

 

ただ実はわたしはボーマス以前に即売会というものに一度も参加したことがなく、即売会自体の雰囲気もどう振る舞うべきかも全く分からなかった。交流イベントという点でいえば、アイドルや声優や俳優の接触イベには何十回と行ったけど、間違いなくそれとは性質が違うことはわかる。作家さんのサイン会が近いのかなと思ったけれど、それにも行ったことがなく。なのでわたしにとっては全く未知の現場体験だった。

でも好きなクリエイターと交流できる機会ってすごく貴重だし、フォロワーが「クリエイターと関わるの楽しいよ」と言っていたので、話したいことや聞きたいことをあれこれ考えて脳内シミュレーションだけはめちゃくちゃした。期待に胸を膨らませていたし、フォロワーに話せる面白い土産話作ってくるぞ!という気持ちもあった。

 

それで当日のわたしのツイッターやスペースを見たり聞いたりしてくれた方は既に知っていると思うのだが、実際は想像の5000倍は緊張し倒して「イベント」というものに初めて参加した中学生状態になっていた。緊張しすぎて会場最寄りのカフェで20分動けなくなっていたし、会場着いてからも無意味に30分会場グルグルしていた。グルグルする過程で試聴したかったけど、試聴したら買わないといけない気がして(試聴だけして立ち去れる自信ない)どこのブースにも足を止められず本当にただ歩き回ってただけ。

初めての参加だし万が一を考えて一般開場後即入場できるA券を購入したのだけど、あまりに緊張しすぎて何もできないまま時間が過ぎ去っていったので、全然B券でよかった。でも最終的には「A券を買ったことを無駄にしてはならない」という気持ちが後押ししたのでA券でよかったと思う。

脳内シミュレーションはめちゃくちゃしたのに、結局言えたのは「ファンです……」「差し入れいいですか?」くらいだったし、何なら手が震えて財布から上手くお金出せなかった。即売会初参加とはいえそこそこイベント参加経験のある社会人のオタクがこんなんなることある?ガチガチのロボットと化していたわたしに対して「全然ゆっくりでいいですよ!」「お金大きくても大丈夫なんで」とみなさんめちゃくちゃ優しかった。

 

異常なほどに緊張し倒したことがお土産話になってしまったのだが(フォロワーに「初めて接触イベ行った人?」って言われた)、一応目的はちゃんと果たしてきた。サインももらったよイエーイ!

このマジで空のCDに焼かれた感じのCDめっちゃグッときた。何だろう工場で大量生産されてるものじゃなくて、手作業で焼かれたやつだみたいな……。とにかくこの感じテンションが上がってしまった。

思い返せば最近あんまり音楽CDを買う行為を好きになれなかった(ドラマCDは別)。自分は元ドルオタで投票のある二次元コンテンツが好きなオタクなんだけど、そういう界隈におけるCDってオタク同士の数字戦争だったり、自分が公式や推しに対していかに忠誠心が高く貢献しているかを誇示するための道具としての性質が強すぎて、何だかすごく虚しかった。とはいえ虚しいと思いながらCDを積んだ経験があるクチなので、そういうオタクたちのことを否定できる立場にないし、そもそも運営がそう仕向けているので熱心なオタクであるほど抵抗することが難しい。CD積んでこのバトルに勝たなきゃ次の曲が出ないとかあるし。

だからそういうマネーゲームのためでなく、封入されてる投票券や先行抽選申込券のためでもなく、シンプルにこの人のCD買いたい!と思って、買ったCDにすごくときめいたのが久々だった。好きなクリエイターの作品が電子だけじゃなく物理で存在してるのってマジ最高。

わたしと仲の良いフォロワーならわたしがいかに物理媒体に興味がないか、片づけられないし整理整頓・維持管理・飾り付けの全てが苦手ゆえにオタクグッズでさえ物が増えるのが煩わしいと思っているのかご存じの通りだと思うのだが、そんなわたしが「この人の作品が形になるなら買いたい」と思って買いに行ったのだいぶ珍しい現象である。サブスク普及して以来忘れていた感情…………。

。それを本人の手から買えたので本当に最高の体験だった。まあ言いたいこと聞きたいことの10分の1も言えなかったけど、最低限「ファンです」とは伝えたので良しとする!

 

あとサブウェイのファンミーティングに行ったときも思ったんだけど、

mito-913.hatenablog.com

なんか作り手の顔が見えるって良いなって思った。作り手の顔が見えると、この作品や商品は魔法で一瞬にして出てきたものじゃなくて、作り手が試行錯誤しながら手間暇かけて作ったものなんだなっていう体温をダイレクトに感じられて温かい気持ち?になるというか。何かを産みだす才能のないわたしからしたら、音楽を作れる人って神様としか思えないけど、神様じゃなくて人間が作ってるんだな……みたいな。てか神様だと思ってたのに普通に目の前にいるの人間だったからめちゃくちゃ緊張した(?)

わたしのフォロワーにも絵とか二次創作とか色々な形で物作りをしている人たちがいるけど、何か作品を産み落とせる人ってマジでリスペクト。自分には何かを産み落とす才能がない分、良い作品に出会ったら積極的に作者に感想を伝えていこうと思った。

 

最後に戦利品を。

7月は仕事がバタバタしておりメンタルが終わっていた日も多く、事前にほとんどチェックできなかったのでその場の出会いで買ったものもあり!これも即売会の醍醐味だな~と感じたりした。その場でパッと試聴聞いてパッと買った割にはちゃんと自分好みのアルバムを買えていたので満足。ぜひまた参加したいし、これ好きなPが多ければ多いほど楽しいやつなので好きなP探しにこれからも勤しみます。