長文置き場

備忘録

令和にボーカロイドが再燃している話

Twitterを見てくれている方は知っていると思うが、ここ数か月か半年くらいボーカロイドの曲をかなり聞いていて、多分人生で今が一番ボカロを聞いているんじゃないかと思うくらい自分の日常に浸透している。というわけで好きなボカロPとその曲を羅列していこうと思う。

主にYoutubeのサジェストから辿っているので、界隈の流行は把握できていない。偏りしかない。ボカコレの存在も最近知った。あと音楽知識は全くない。

 

 

wotakuさん

wotaku - YouTube

わたしが初めて「このボカロPさん好きだ」と思った人。あとわたしがトラップ好きに開眼したきっかけはcozmezだけど、重低音で殴られる気持ち良さを教えてくれたのはwotakuさんである。wotakuさんの曲は歌ってみたでもかなり人気のものが多いので、Vtuberとか追っている人は聞いたことがあるんじゃないかと思う。

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とにかく重低音でボコボコに殴りつけてくるトラップ系の曲が好きですね。トラップ系以外にも本当に色んなジャンルの曲を作っている方なのだが、やっぱりトラップ系が大好き。もう500000000億回言ってるんだけど、この曲がド性癖すぎる。

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福音がド性癖サウンドすぎること散々ツイッターで言ってるから今更何か言うこともないんだけど……。物騒で暴力的な重低音が大暴れしながらも、ストリングスとかオルガンの主張も激しくて厳かで格式高い雰囲気あるのがマジでたまらん。わたしにストリングスとかのクラシックっぽい楽器使ってるトラップ系楽曲が本当に性癖すぎる。格式高く物騒、古典的で今風みたいな矛盾した感じがたまらなくて……。

 

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当然これも好き。天才の曲。冒頭の「あーそういう感じの曲ね」からの急転直下ぶりがすごいし、支離滅裂で不穏な感じがめっちゃ良い。あと2:24からの展開ガチで脳汁出すぎてトべる。神。

でも個人的にwotakuさん史上最強の重低音曲はゼロサムじゃないかと思っている。露悪的なまでの重低音がエグすぎるし、これをKAITOに歌わせているのも含めて天才。

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wotakuさんはわたしが好きなPの中でもめっちゃ売れっ子だから、作品数も多くてあげたらキリがない……。あと歌わせる気のないヸシュヌとか、オペラ座の怪人モチーフのファントムとか(これはメロコちゃんの歌ってみたで知った)、最近あがったものだとセバスチャンがめっちゃ良かった。

 

北沢強兵さん

「ボカロ トラップ」で検索したら見つけた方。ここで初めてめちゃくちゃドタイプの曲なのに再生回数が全然回っていない曲が存在することを知った。

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これがマジでドドドドドドドドドタイプだった。2年前に投稿された曲なのだが、11万回再生で腰抜かしたよね。見つかってなさすぎ……!?

これも例に漏れず重低音が効いたトラップ系の楽曲で、コメント欄には「ドリルミュージックの要素もある」と書かれていて、言われてみれば!!!ってなった。最高。重低音が効いた不穏系の曲をメインに投稿されているのだが、どれも静かで淡々とした感じなのでマジで立て続けに曲聞いてると不安になる。そこが好き。

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wotakuさんの「福音」に引き続きこれで確信したけど、黒ベースでシスターとか教会が描かれてるサムネの曲はガチで勝率高い。間違いない。

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北沢強兵さんはニコニコ動画のbioによるとルーマニアの方らしく、ツイッターはほぼ全て英語でツイートされているのだが、日本人ではないからか曲に何かすごく独特な雰囲気がある。どの程度日本語ができる方なのかわからないのだが(歌詞はチェックしてくれている人がいるみたい)、病み系の歌詞でもなんかめちゃくちゃ聞こえ方冷たいんだよね。ボカロで機械だから冷たいとはまた違って、情念っぽさのない淡々とした冷たさ?それは日本語が第一言語ではないゆえかもしれなくて、その感じもすごく良い味になっていると思う。

 

NILさん

ボカロに限らないが、わたしは基本的にyoutubeのサジェストで新しい曲に出会うことが多いのだが、これは本当にyoutubeのAIに感謝したやつ。あとつい最近BOSEのワイヤレスイヤホン(重低音に強い)を買ったんだけど、マジでこの人に出会うために買ったんだなと思ったね。

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重低音大暴れ曲大好きで色々聞いてるんだけど、NILさんの重低音はまさしく「重」低音で、本当に体に重たい重力がかかってるような重みと圧があって、最初聞いたとき「なんだこれ?!?!?!?!」ってなった。しかもこれゴリゴリのHIPHOPなのが良くて、ボカロのラップ最高〜〜!!ってなる。あとわたしバンドサウンドが得意ではないので、ギターの主張激しい曲とかあまり好きではないのだが、これはマジでギターの重たさが最高。

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これ本当に今日投稿された新曲なんだけど、ティザーの時点で絶対好きだろうな〜って思ったらめちゃくちゃ好きだった。相変わらず重低音の使い方最高だし、HIPHOPとしてもめちゃくちゃ好き。NILさん新人の方なので投稿数全然多くはないんだけど、その中でも傾向としてボーカルよりもトラックの主張が激しくて、トラックを主役に据えたいのかなという感じがすごくする。なんかこういう感じボカロとかインターネットのインディーズ界隈だから許される感じですごく好き。NILさんの作るサウンド本当にどれもドタイプすぎて、これからの作品もめちゃくちゃ楽しみ。

 

今あげた3人はめっちゃファンです!いつも新作楽しみにしてます!ってくらいの熱量で好き。次から挙げる人たちはそこまでの熱量ではないけどゆるく好きな人たち。

Omoiさん

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重低音不穏ダークイキリ系楽曲が大好きなわたしにしてはらしくないくらい光属性の曲を作る人。どの曲もサビの疾走感がたまらない。この曲、最初のサビに突入してからは終わりまでずっとサビみたいな曲で圧倒的にキャッチーだし、どこか昔のボカロみたいな懐かしさもある曲で大好き。

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こんなあからさまに10代向けみたいな、HoneyWorks?みたいな曲なのに普通に曲として良すぎて一時期めっちゃ聞いてた。(HoneyWorksをdisる意図はありません)MVもマジでいい。Omoiさんの曲は全体的にティーン向け感あるんだけど、実際にボカロが好きな10代を過ごしたことがある人間としてはこれこそボカロだよな!って思うところある。

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1曲のうちに3曲くらい詰まってる曲。この手の詰め込みまくり曲wotakuさんで浴びるほど聞いたので実家に帰ったような安心感がある(?)個人的には1番の雰囲気がめっちゃ好きなので最後までこの感じでも良かったけど、コロコロ曲調が変わる曲はジェットコースターに乗っている感じですごく楽しい。

 

koyori/電ポルP

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「独りんぼエンヴィー」の人といえばピンとくる人もいるだろうか。わたしはダズビーさんの心象カスケードで知った。電ポルPの曲はどこか2000年代感があって懐かしさがあるのがヤバい。2000年代のJ-POPと共に生きてきた人間絶対好きじゃない?って雰囲気の曲が結構ある。特にmagic cityとか本当にノスタルジーがエグくて死にそうになった(?)

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あとこれもめちゃくちゃ好き!!!!電ポルPは2009年から活動されている方なので、00年代っぽい懐かしさがあるなあと思う曲が実際10年くらい前の曲だったりして、なるほどと納得する。

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2000年代っぽいかと思えば歌謡曲っぽい曲も。これミクの調教がマジでエグすぎる。歌声の雰囲気が本当に良い……。

 

Azariさん

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Azariさんの曲はとにかくオシャレで洗練されててスマートというイメージで、これで18歳?なの若い才能にビビり散らかす。重低音を多用した不穏な感じの曲が多いのだが、なぜか軽やかに聞えるし本当にセンス良いな!ってなるんだよね。

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Azariさんの特徴?といえば、曲名と投稿者名が空白になっていることで、最初見たときはビックリした。ちなみにこの曲のタイトルは「Casino」。なのにどれも3桁万回再生されてるのすごすぎる。Azariさんが最初にやり始めたことなのかはわからないけど、今のボカロ界隈、マジでタイトル空白曲(曲名は説明欄に書いている)多い。めっちゃ流行ってる。

 

KanariaP

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この人に関しては名前挙げるまでもないが……。この人が今のボカロ界隈の覇権握ってるPって認識であってるよね?覇権を握っているPなので一応新曲出たら聞いている。天邪鬼だからバズり作品とか全然触れないんだけど、KanariaPは毎度キャッチーさの暴力みたいな曲出してくるからすぐ好きになっちゃって新曲チェックしちゃう……。

どの曲死ぬほど歌ってみたが投稿されているが、オリジナルの良さが全く霞まないのがすごい。

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QUEENに関しては色んな歌ってみた聞いたけど、オリジナルのGUMI歌唱版こそ至高。

 

余談

わたしが人生で最初にボカロを熱心に聞いていたのは2008年から2009年で、初めて聞いたボカロ曲はワールドイズマインだった。

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これ15年前の曲で吐血しそうになった。他にも炉心融解とか悪ノシリーズとかmagnetとか裏表ラバーズとかがニコニコ動画を席巻していた頃だった。千本桜とかカゲロウプロジェクトが流行った頃にはもう聞いていなかったから2010年代がごっそり空白になっている。

いわゆるボーカロイド老人会の民なので、またこんなにボカロを聞くようになるとは思っていなかった。今とあの頃のボカロ文化の最大の違いは、ニコニコ文化との繋がりの強さにあると思っていて、あの頃のボカロはニコニコ文化と一心同体で不可分だったと思う。2008年とか2009年はSNSはなかった頃だから、ニコニコ動画という狭く閉じられた中で盛り上がっていたアングラ感のある文化という感じだった。

でも今は当たり前のようにYoutubeにも投稿されるようになっているし、SNSも発達しているし、何よりあの頃と比べてボーカロイドは別に物珍しくもないので、だいぶ開かれた文化になったなと思う。だからこそあの界隈が一体で盛り上がる感じはなくなった気がして、この点ではあの頃って楽しかったなあと思わなくもない。

だけど今は今でPのアーティスト性がすごく強くなっているというか(もちろんいつの時代もボカロPはアーティストだけど!)、自分で歌うのではなく、ボーカルを探して組むのではなく、ボーカロイドに歌わせることを選んだ人くらいの感じで、良くも悪くもポップスとかのアーティストと変わらなくなっている感じは面白いなと思う。わたしもあの頃はただ流行に乗って楽しんでいただけだけど、今は自分の好みに合う音楽性のクリエイター探しを楽しんでいる。

ボーカロイドの良さって、ボーカルを魅力的に聞かせるというよりも、こういう音楽が作りたいが先行していて、そこにボーカルたるボーカロイドを合わせていく感じがすごく好き。自分はアイドルや二次元コンテンツの楽曲をよく聞いているけど、この手のジャンルはボーカルをいかに魅力的に聞かせるかが大事だし、やっぱりトラックよりもボーカルに意識が向いてしまうので、ボカロ曲のボーカルもトラックも対等な存在感みたいな感じがめっちゃ好き。

それこそあの頃のボカロってボカロのキャラクター性がかなり押し出された曲が多かったり、そこに注目するリスナーが多かった気がするけど(やっぱり物珍しかったし)、今はその感じが薄くなっていて、単なる楽器の一つに過ぎない曲も割と多い気がするのでそこが今のボカロの面白いところだと思う。

あとは作り手は基本的に裏方にいるし、歌っているのが生身の人間でない分、音楽以外の余計な情報がないのがめっちゃ良い。小説家とか漫画家とかを好きになる感覚で好きになれるみたいな。生身の人間好きになるのに疲れた人になっている。

 

なんかまとまりなくなったけど、今のボカロもめちゃくちゃ楽しいという記事!とにかく重低音大暴れトラップ曲が大好きなので、おススメの曲があれば教えていただけると非常に助かります。

marshmallow-qa.com