長文置き場

備忘録

2022/5/21

山下誠一郎さん、30歳の誕生日おめでとうございます!

 

山下さんのオタクになってから、とりあえず山下さんの30歳の誕生日まではオタクしていたいと思っていたのだけど、無事にこの日を迎えられてよかった。

ネタができるたびにその都度ブログに書いて消化しているから、誕生日といっても改めて何を書こうか迷っていたのだけど、30歳というキリのいい数字だし(?)、今を逃したらもう書けないと思うので、山下さんのお芝居の好きなところでも書こうかな。ツイッターで散文的には何度も書いてきたことなので初出し情報そんなにないけど、ちゃんと整理して書き残しておく。

 

 

・感情表現が丁寧

華Doll*1S5巻の眞紘のお芝居に衝撃を受けてオタクになったので、結局ここが1番好きなんよなあ。このあたりの病んでいる眞紘の演技はいつ何度聞いても圧巻すぎる。ヒステリックにならなくても、フラットな口調なまま情緒不安定とどん底の自己肯定感を表現できるすごさ。

わかりやすく喜怒哀楽のどれかに当てはまらない複雑な感情は複雑なまま、何層にも感情が混ざり合った感じが伝わってくるし、本心とは裏腹の言動をするツンデレキャラでは本心とは裏腹のこと言っていることが伝わってくるし、そういう丁寧さが本当に素晴らしいといつも思っている。

ハイテンションでごり押すような芝居の仕方をしないところもすごく好きで(元々そういうことを求められる役なら別)、むしろ山下さんはローテンションな口調での感情表現の引き出しが本当に多いと思う。静かに怒っている、静かに泣いているのがめちゃくちゃ刺さる。「跪いて愛を問う」で正己くんのバイト先に乗り込んだときの悠生くん怖すぎた。口調は淡々としていたけれど激怒しているのが伝わってくる。あとチャラチャラした口調で話す人が急にマジトーンになったときの怖さとか、低音ダウナーで感情表現豊かみたいなわけのわからん芸当とか、最後に結ばれたときの相手への愛しさが溢れる感じとか、全部最高である。

泣き芝居だけど、昔とあるブログで読んだ「可愛いは庇護欲と加虐心の間」という文章が今でも忘れられないのだけど、それでいったら山下さんの泣き芝居は本当に可愛い。もちろん役やシチュエーションによって変化は加えているけど、基本的に女優泣きかってくらいのシクシク泣きが最高ですよね。

 

・心地よい

さっきの話と繋がる部分もあるのだけど、山下さんの芝居はお芝居でもナレーションでもめちゃくちゃ聞き心地が良い。決める場面では決めるけれど、抜くときはちゃんと抜くので抑揚が気持ちいい。

あと山下さんの芝居はうるさくないのが好きだとずっと思っているのだが、そう感じる理由の一つに感情と感情の繋ぎがスムーズなところがあるのかなと思う。繋ぎの上手いメドレーみたいな。感情の波のつけ方もジェットコースターじゃなくてエレベーターみたいな感じ。変にブツ切りになることなくトーンが上がって下がる。86の21話のライデンがシンにブチ切れるシーンなんかはボルテージの上がり方が綺麗すぎて謎の聞き心地の良さを感じる。

 

・SE職人

台詞以外の言葉にならない声とか音の仕上がりもすごい。息遣いでいえば、やっぱりわたしは眞紘を思い出してしまう。Special Packege2のやつ。このときの眞紘は絶賛病んでいるのだが、口調はいたっていつも通りを装っている。でも話す前に眞紘自身すら気付いていないくらいのささやかさでため息をついたり、自嘲するかのような息が入っていて、だから元気なフリがフリなのが隠しきれていない痛々しさがすごい。

ここからが本題なのだが、わたしが山下さんのSEを絶賛しているときは大体BLCDのときの話である。リップ音とか舐める音がマジで最高で究極に疲れたときはSEしか聞きたくなくなる。SEに関しては本当に色っぽい音出してくれてると思うんだよね……。ちゃんと音に熱っぽさも乗せてくれるし、魔彼の特典CDの熱っぽいSE最高だった……。

リップ音でいうと、今更気づいたんだけど攻めと受けではリップ音の感じ当然違うので最近はそのへんを味わうのがめっちゃ楽しい。攻めのときはカッコよくて受けのときはマジで可愛い。最近だとみなと商事コインランドリーで、高校生時代の湊さんが先生にキスをして逃げるシーンがあったのだけど、唇を離すときに漏れる息の甘さがマジで最高すぎてめっちゃリピった。あれだけで甘くてほろ苦い思い出だったのかわかるし、そもそもあれだけの軽いキスシーンですらわかる山下さんのキス演技の上手さ。最高。

 

・アドリブ

普段の不器用で真面目そうな人柄からは全く想像できんレベルでアドリブが面白い。朗読劇や舞台でアドリブをすれば客席がドッカンドッカンウケるし、毎度手を叩いて笑ってしまう。ゆっくりじっくり言葉を紡ぐような話し方をするのに、アドリブになったときの頭の回転の速さと発想力は何なのかマジで謎。素でボケるときは結構空回りしがちなのに、お芝居の最中のアドリブではドッカンドッカン笑いを誘っているのはドシンプルにカッコ良すぎるんだよね……。

これで思い出すのは去年夏のSpiral*1とか、86の夜公演とか、スタマイの夜公演。それと今年3月にあった男プリステではそれまで結構アドリブを入れていたのに、配信ありの千秋楽ではアドリブを控えていたバランス感覚もすごく好きなところだった。

 

・モノマネ

監督生ならご存じの話だけど、めちゃくちゃモノマネ上手いのヤバい。エースに関しては山下さんじゃなくてエースがモノマネしてる感ちゃんとあるところ好き。エースのモノマネシリーズどれもクオリティ高すぎるんだけど、アズールとフロイドがかなり衝撃度高かった。元の声質全然違うんだけど、特徴捉えるの上手すぎてマジで似てる。フロイドは一瞬本人の声流してるのかと思った。あと別作品だと天晴爛漫で小雨が天晴のモノマネをするところがあるけど、あれも声質全然違うのに半端なく似てる。

直近で言うと芝居の話ではないけど、イベントで山下さんが帰りの電車の中でたまたま小林千晃くんと会ったときに、youtubeに夢中すぎてしばらく隣にいたことに気付かなかったというエピソードを話していたのだが、そのときの千晃くんの声真似がまあまあ似てた。本当に耳がすごく良いんだろうなあと思わされる。

 

 

細かい部分だともっと色々あるけど、よく感じるポイントでいうとこのへんかな。声優に求められることがすごく多くなった時代だからこそ、こうして純粋に芝居で魅了してくれる役者さんに出会えたことはすごく幸せなことだなと思うし、今まで芝居に惚れこんで誰かのオタクになるってことを知らなかったアイドルオタクがこんなんになるんだからすごい。

声優として脂が乗るのって30代以降、40歳前後くらいだと思っていて、そう思うと30歳なんて全然若いじゃないかと思うし、20代の時点でこんなに素敵なお芝居を浴びていたら30代以降の山下さんのお芝居はどんな素晴らしいことになっているのか今から末恐ろしいし楽しみでしかない。歳を重ねたからこそできる今までにない役がどんどんきてほしいのもあるし、まだまだ生意気可愛い弟系とかそのへんにいそうなティーンエイジャーの役も聞きたい!!!こういう役できなくなる前にいっぱいやって!!!という気持ちがせめぎあっている。贅沢な悩みである。

お芝居が素晴らしいだけでもうお腹いっぱいなのに、作品や役への誠実さとか、読解力解像度感受性の高さからゆえの言葉も本当に信頼するしかない。このへんのエピソードだけでも一本記事書けるレベル。理想を押し付けるようだからあんまり人に対して「完璧」って言葉は使いたくないんだけど、でも役者としての山下さんって本当に不満感じるところない。どんな作品、どんな小さな役でもマメに告知してくれるところもめっちゃ好き……。

ということを書いて、以前もらったマシュマロを思い出した。

私も山下さんのオタクで山下さんのお芝居のオタクなのですが、好きになってからずっと変わらずお芝居が最高って思い続けられるのは、実はめちゃめちゃ幸せなのかなとつくづく思います。あと山下さんご本人で言うと、絶対見て!とか買って!とか来て!とか自身や作品について強い言葉を使った宣伝をしないので(ラジオとかなら言っても誰も何も思わないだろうに)、自分の距離感で好きな作品や好きなお芝居を探せるのがいいなぁと思います。

https://marshmallow-qa.com/messages/d9fb2bbc-25f6-4f38-822c-ee54e284745b

本当にこれ!!いつだってこの人の芝居が最高だと思わせる芝居をしてくれるし、わたしにも好みはあるので作品が刺さらなかったとかキャラがタイプじゃなかったということはあるのだけど、でも山下さんの芝居でガッカリさせられたり肩透かし食らったことがないからオタクし続けているんだと思う。今のところ全然飽きないし。盲目と言われそうだけれど、2年近くも芝居に関して盲目でいさせてくれるの上等すぎる。本当にありがたいことですね。

 

この一年も山下さんにとって実りある幸せな一年になりますように、そして今後ますますのご活躍をお祈りしています。

*1:今年別の組み合わせでSpiralを見たけど、多分ほぼ台本通りに進行していたから山下さんどれだけアドリブブチこんでたんだ……って思った