長文置き場

備忘録

DANPRI STAGE アイドルランド・オブ・ザ・デッド 感想

WITHが活動休止――!?

男プリが"ゾンビパニック"に!?

 

アイドルランドの大型アップデート騒動の後、大混乱に陥ったプリパラ。

その直後、男プリでは、もうひとつの事件が今まさに起ころうとしていた……

 

アイドルランドのゲートを守るために、夢パワーを使い、深い眠りについてしまった夢川ゆい。ショックを受けて寝込んでしまったショウゴを見かねて、アサヒとコヨイはWITHの活動休止を宣言する。DARK NIGHTMAREのシンヤとウシミツは、これを機に男プリ制覇を目指すが、張り合いのなさを感じていた。

 

そんな中、男プリ内をさまよう"謎の男"によってヤミプリの奥にある「男プリズン」に封印された古代男プリのゾンビ達が放たれてしまう―…!

 

大量のゾンビに侵食されてしまった男プリに明日は来るのか―――!?

WITHの、そして男プリアイドル達の命運はいかに――!?

男プリアイドル達の絶対に見逃せないドラマとライブが今、始まる!

https://danpri-stage.com/introduction/

 

男プリステが無事千秋楽を迎えたので感想を書こうと思う。

正直わたしが感想書かなくても熱心なプリパラのオタクが熱量の高い面白い記事あげてくれるしな……とか、フォロワさんが既に素敵なレポをあげてくれているしな……とか思いこの記事を書こうか迷った。あと千秋楽の日に一通りスペースで語って満足したところもあるので。とはいえ書き残しておきたいこともあるので書く。

 

そしてこれは男プリステと銘打ってあるが、実質アドパラ1.5話であり、これを見るのと見ないのとでは作品の理解度に差が出てくるのではないかと思うくらい重要なシーンがたくさんある作品だった。配信の期限が13日までで、まだ配信は見られるので興味を持たれた方はぜひ。

danpri-stage.com

 

別ジャンルの現場との兼ね合いとか諸々の事情が重なり、当初わたしはこの舞台を見に行くか迷っていて、結局土曜の昼だけ行こうと思い直前にチケットを取った。最初は千秋楽だけ行こうと思っていたが、後々千秋楽の日に別の予定が入っていたことに気付き都合が悪かったので土曜の昼だけにした。この選択が正解だった。

ちなみにあまりにも面白くて「この舞台の終わりを見届けたい」と思って千秋楽の日に入っていた別の予定をずらして千秋楽も入った。行かない選択肢もあった舞台が最終的に3公演入っていてオタクチョロすぎて笑う。もう1度見たくても足しようがない千秋楽じゃなくて、足せる余地のある土曜の昼に行って本当によかったと思った。

 

実質プリパラ1.5話なだけあって、最初に思ったのは「本当にプリパラだ……!」ということだった。こういう言い方はアレだが、男プリメインで2時間弱のアニメはできないから舞台でやりましたみたいな作品で、舞台だから何か特別なことをしているのではなく、アニメの延長線上にある舞台だと感じた。

前半は癖が強いキャラクターたちの様子のおかしい狂気的なギャグが繰り広げられ(その中にもプリパラって良いなと思わせる描写もある)、ショウゴが復活した後半からは怒涛の胸熱展開が押し寄せる。この狂気と真っ当さを共存させられるのがプリパラのすごいところなんだと改めて思ったし、プリパラのこういうところが好きなんだよな。

おととしのWITHステのときはちゃんとプリパラを履修していなかったので、プリパラの空気感がよくわからないまま観劇したのだけど、今回はプリパラ3シーズン+アイパラ+アドパラを全話見た上での観劇なので、前回の比じゃないくらいに没入できた。

 

印象に残った好きなシーンをいくつかあげていく。筆者は山下誠一郎さんのオタクなので諸々の偏りに関してはお察しください。

 

・アサヒとコヨイのWITH活動休止宣言

前半はギャグ強めと書いたが、初っ端からWITHの絆を感じさせるグッとくるシーンがある。ゆいちゃんの件で傷心モードになりステージに立てなくなったショウゴを見て、2人が俺たち同じことを考えているようだと言うのだが、わたしはてっきりショウゴが復活するまで2人でWITHを繋いでいくのかと思った。2人時代の持ち歌もあるし。でも2人が出した結論はショウゴが必ず帰ってくることを信じてWITHの活動休止を宣言することだった。ここでWITHは3人なんだというグループの絆を感じてグッときた。

この舞台は声を出せない中でも観客参加型の演出がいたるところにあるのが大好きなのだが、2人の宣言を聞いて観客であるわたしたちがそれに拍手を送り、それが1つのシーンになるのは本当に美しい演出だと思う。好き。2人の決断に拍手を送れてよかった。

 

・男プリの仲間たち

ここからプリパラ特有の狂気が加速する。ランチミーティングと称して昼間からお酒飲んでるのやばすぎない????wwwww でもこのくらい舐めた感じで社会人やりたい。最初ゴッドボーイズの2人が会話するシーンで、山田さん役の方が公演によって違う話題を切り出していて、そのアドリブが面白かった。

そして強烈すぎるX PAPANX PAPANはアドパラ2話で一瞬映ったと思うのだが、それだけでもヤバかったのに、舞台でガッツリ出番があって腹筋が死んでしまった。あんなのズルいやろ!!!!!X PAPANからの子連れ狼の流れもゲラゲラ笑うし、オタクたちが当たり前のように赤いペンライトを掲げるのも何もかも無理だった。3回中3回とも全部ゲラゲラ笑った。個人的にはX PAPANからの子連れ狼のシーンが1番今わたしはプリパラの狂気を浴びているぞ!!!!!と全身で感じられた瞬間だった。

この後もいくつかチームが出てくるのだけど、プリパラってうだつのあがらないサラリーマンでもパパさんでも大富豪でも動物でもお坊さんでも、アイドルになりたいと思う全ての人がアイドルになれる場所なんだな……と思ってめちゃくちゃグッときた。

 

・ショウゴ復活

決めるべきところはしっかり決めてくれるプリパラってこういうところだよね!!!!!と思うシーンだった。アドパラ2話でもそうだけど、ショウゴめちゃくちゃゆいちゃんのこと好きだな!?夢川兄妹成分が過剰に投下されすぎて動揺。

というかアドパラだけでは眠りについた後のゆいちゃんがプリパラ外でどうなっているのかわからなかったのだが、プリパラ外には出られているけれど、ユメユメ言わなくなってしまったんだな。兄妹だからこそ他の誰よりもゆいちゃんと付き合いが長くて、兄妹だからこそユメユメ言わなくなったゆいちゃんと接する時間も長いと考えると辛いよなぁ。

そんなショウゴが夢の世界でいつものゆいちゃんとやりとりするんだけど、早く現実で憎まれ口を叩き合う2人に戻ってくれ~~……!!!ってなった。そしてわたしはこの舞台の中で、ゆいちゃんがショウゴにショウゴを応援するファンの青いペンライトの海を見せるシーンが1番好き。他にも素晴らしいシーンはたくさんあるけど、ここが1番「これが舞台で良かった!!!!」って思った。ショウゴを立ち上がらせるペンライトの海を見せる装置になれるの最高すぎる。このシーンがアニメだとしたら傍観者になるしかないけれど、舞台だったらショウゴにまたステージに立ってほしいと願いをこめて掲げたペンライトが本当にショウゴに届くんだもんなあ!

土曜昼だとここで山下さんが「黄色いペンライトも見たいな~~」というアドリブを入れていて、オタクがペンラの色を変えるのを見た後に「はいみなさんが黄色に変えるまでに5秒かかりました!」って先生ムーブのアドリブをしたのゲラゲラ笑った。

 

・アサヒがアイドルゾンビに噛まれるところ

アサヒがゾンビに噛まれて倒れて即仰々しいクラシックのBGMが流れるの絶対笑うでしょ。ここめちゃくちゃ茶番で面白いんだけど、茶番でもあり、WITH3人の絆がゴリゴリに出ているシーンでもあるので情緒が忙しい。アサヒが噛まれて即素早い動作で噛んだゾンビを片付けてアサヒのもとに駆け寄るコヨイめちゃくちゃ好き。

茶番が一通り終わった後で、他のゾンビたちが駆けつけてきてショウゴとコヨイを逃がして自分1人犠牲になるアサヒのシーンは刺さるんだよな……。その後のショウゴの「アサヒーーーーーーー!!!!!!!!!」って叫びの音圧がすごい。

 

・おとりになるめが兄ぃ

「私は私の方法でアイドルたちを守る!!!!」「みなさんのライブこそが!!!私の!!!スタイリッシュ!タフ!生きGUY!」のめが兄ぃ好きじゃないオタクおらんやろ。めちゃくちゃ好き。最強にカッコ良かった……。

 

・男プリの新曲

早く音源化してほしい。最初から最後まで全部良かったけど、ショウゴのソロパート全部好きだった。観劇前のレポで「ショウゴの『君の夢、何だった?』が良すぎる」という感想を見たのだが、マジで良かった……。これはゾンビ化したアイドルたちに言っているのかと思ったけど、ゆいちゃんに向けて言っているんじゃないかって感想を見てエモ…………!!!ってなってしまった。「君の夢、何だった?」もそうだし「よみがえれ!」も、めちゃくちゃ脳と耳に残る。ズシンと重みがある言い方で好き。

これは山下さんのオタク視点の感想なんだけど(まあこの記事全部そうだけど)、山下さんはそもそも声がカッコ良いし、単発作品だとしても決めるべき台詞で絶対決めてくれて最大瞬間風速を叩き出してくれることにかけては全幅の信頼を置いている。そういうそもそも芝居スペックが高い人であるのは前提として、この台詞聞いたときに「これが約5年夢川ショウゴを演じてきた時間の重みだろうな」って思った。だからグッときたんよなあ。これは生だから感じられたことだと思う。

 

この他にも大好きなシーンたくさんあるけど、とりあえずこのくらいで。あと本編でないところでいえば、やっと好きにしてI-I-Z-Eを生で見られて感動した。

去年からずっと好きにしてを生で見たいと言い続けていたんだけど、いつも日替わりガチャに敗北して定番曲なのに全然見られていなかった。それが今回は見事に日替わりガチャに勝利して好きにしてを2回見ることができて感動。別に好きにして見られるとか思っていなかったので、期待も心構えもしていない状態で流れるイントロは今年イチ動揺した。昼公演は「本当に生で見られている……!?」という動揺の方が強かったんだけど、夜は脳内麻薬がバシャバシャ出た。ハイがキマった。好きにしてはナンボ聞いてもいい。何度でも聞きたい。「他の奴はダメ」の言い回しをCD音源と変えてくれる山下さんがめちゃくちゃ好きで~~~~す!!!!!普通に食らって死んだ。

 

あとは千秋楽の話は書いておこうかな。

わたしが元々あった予定をずらしてまで千秋楽に入ったのは、この舞台の最後を見届けたかったのはもちろんあるけど、千秋楽なら絶対カテコで山下さんの挨拶が聞けるなと思ったからだった。挨拶もメインディッシュだと思って見に行ったので「長話カモン!!!」という状態だったのだけど、話したいことが多すぎるのかカテコの尺では足りないと判断したようで、山下さん比で割とあっさり締めていたように感じた。オタクとしては「まだまだ話したいことあるよね!?!?!?」と思ったのだが。

そんなことを考えていてからの、あの最後はけるときの挨拶は一瞬呆然としてしまった。「まだ話したいことあるでしょ!?」って思ってたんだけど、もう最後の叫びで言いたいこと全部伝わってきた。マイクを通さない「僕はプリパラが大好きだ!」という叫びは、ショウゴであり山下さんの気持ちなんだろうな。多くの言葉を尽くさなくても、あの場はこれで十分だった。

この後終演を告げるアナウンスが流れても拍手が鳴りやまなくて、これトリプルカテコあるんじゃないか?と期待してしまうくらいの熱い空気を感じていた。マジであのときの客席めちゃくちゃ空気が熱くなっていたと思う。マジで盛り上がっているときの空気感だったんだよな(?)

 

作り手演者の素晴らしさはもちろん、観客も作品を作り上げた一部だったと思っていて、回を追うごとに素早くなるペンライト芸も面白さの一つだった。なんかX PAPANのときの赤色とか、ぷりっとぱ~ふぇくとが流れたときに水色のペンラにするのとか(余談だけどこの曲どんな場面で聞いても絶対エモさ感じてしまう)、カオティックハリケーン流れたらピンクのペンラにするのとか、男プリだけじゃなくて女子プリ含めたプリパラ全部を愛する人がここに集まってるんだ……!って思って感動した。

というわけで、本当に楽しい舞台だった!日替わり要素も多かったようだから、1回だけじゃなくて複数回見られてよかった。おととしのWITHステみたいにこの後ステイベはあったりするのかな?ステイべもあってほしいし、WITHの単独ライブに行きたくなった。舞台は終わってしまったけれど、これから、もう既にキャストの方々が裏話を披露してくれているので、それを楽しみにしつつ、今後のプリパラの展開に期待したい。