久々にBLCD感想まとめ記事を書いていく。
ネコ×ネコ
好きだから、抱きたいし抱かれたい――いちゃえろリバップルの同棲生活☆
高校時代、女顔で華奢だった敬太(CV:堀江瞬)は、理想の体格をした先輩・智史(CV:山下誠一郎)に告白し、付き合う事に。
それから3年。同棲生活を始めた2人だったが、一つ大きな変化が――。
敬太が男らしく成長してしまったのだ!ノンケの智史がどう思っているのか気になり、Hに集中できない敬太。
一方の智史も、昔のように敬太を抱いてやれない事を気にしていた。
そしてある夜、欲情した敬太は智史に迫ってしまい!?「こんなリバが読みたかった!」と大反響☆
実力派作家・たつもとみおが描く大人気シリーズが遂にボイスドラマ化!
〇キャスト
敬太:堀江瞬
智史:山下誠一郎
BLCDでリバって聞いたことがなかったので(一人受け攻めBLCDは聞いたことある)、どんなものなんだろう?と思っていた。試聴を聞いたら山下さんの声があまりにも男前でカッコ良すぎたので、何でこれが最後まで攻めで聞けないんだよ!!!!!と発狂していた。
実際聞いてみた感じ、ぱっと見リバという特殊性に意識を持っていかれる作品だが、思ったほど別に尖ってない。元は智史×敬太だったのを敬太×智史でもできるようにしようと、2人が悶々としながら奮闘する話で、心理描写がメインなのでエロ目的だと多分肩透かし食らうと思う。ちゃんと受け攻め交代して絡みシーンもそれなりにあるけど、何だろうなあこのどちらにしろエロくない感じは……。サーっと流れていったなという印象。絡みシーンはちょいちょいあるのだが、どれもあまり印象に残らなかった。
話としてはストーリーはちゃんとあるし、手堅くまとまっている。付き合うまでの過程をぶっ飛ばしているので(これは2巻で描かれている)、付き合い始めてから時間が経ち安定して甘々でラブラブしていて、派手な衝突やすれ違いがないので、ストレスなく聞ける。
ただなぜかBGMが極端に少なく、個人的にはそこがすごく気になった。気にならない人は全く気にならないと思うが、BGMがないだけでだいぶ単調に聞こえてしまった。音楽の力ってすごいなと思った。VOMICを1時間聞かされている感?後々ちゃんとした製品なり、放送版になるもののデモ版を聞いているのだろうかみたいな感覚があった。
キャストの演技についてはどちらも良かった。ほりえるのメイン作は初めて聞くのだが、この音域の若手の人多いけどほりえるの声は独特な雰囲気あって良いなと思った。華Doll*聞いてるときも思ってたけど。サイバー感ある。
山下さんはド安定だった。声のトーン自体は攻めでよく聞くやつなのだが、性格に問題のあるパターンが多いので、正統派に男前なのは新鮮だった。第一声の「あっちい……」が既に爆イケで敬太と同じリアクションしてしまったもんね。攻めパートのド安定ぶりは言うまでもなく。あと受けのときに演技が硬くなりがちなところも、智史は下になるのに慣れていないというのを踏まえれば、すごくハマっていて良かったと思う。
ただ個々の芝居は良かったのだが、リバをやるなら特に演者同士の演技や掛け合いの相性が大事だと思うのだが、この2人の場合バチっと噛み合っている感じがしなくて、それも演技悪くないのにエロくないなと思う理由なのかもしれない。
とはいえ際立った欠点がある作品でもなかったので、続編がCD化されるようなら買いたいと思う。
マスク男子は恋したくないのに
「口は第二の性器なんだって」
いつもマスクで顔を隠している陰キャ男子・佐山は、クラスのリア充・才川に無理やりマスクを剥がされキレてしまう。その日から、なぜか才川に気に入られてしまい勉強を教わる見返りに、「マスクの下を好きにさせる」ことに!? 素顔を、唇を、口の中を触られるのは嫌なのにどうしてか拒めなくて…。
「本音不詳のイジメたがり×遊ばれがちマスク男子」のじれったくて不器用で、ちょっとやらしい性癖直撃BLコミックスがいよいよドラマCD化!
〇キャスト
佐山:小林裕介
才川:江口拓也
裕介さんの久々の続編ではない完全新規作ということで買った。
特段期待値を上げていたわけでもなかったからか、思ってたよりめちゃくちゃ良いじゃん!と素直に思った。
陽キャ×陰キャのBL作品って、ひたすら攻めが横暴で受けはそれに振り回されているうちに何やかんや付き合うみたいなパターン多くて何かなあ……と思っていたんだけど、この攻めはさほど嫌味な奴ではないし、受けの口が死ぬほど悪くやられっぱなしではない感じがストレスフリーに聞けた。ライトな感じの話だが、手堅くまとまっているし、何よりメインキャスト2人がキャラにバッチリハマっているところが良い。
裕介さんはやや低めのダウナーなトーンで、BLCDではあまり聞かないトーンなのでは?と思った。パラライの珂波汰に近い。内心毒付いているのがすごく面白かった。あと吐いたりえずいたりする演技に定評があるとは聞いていたが、本当に生々しくて笑っちゃった。謎のクオリティ。ただマスクをつけたり外したりの違いは全くわからなかった……。
江口さんもこういうハイカーストの陽キャめっちゃ似合うなあ!と思った。江口さんについては特別好きでも嫌いでもなかったのだが、この役はめっちゃハマっていたので、好感度が上がった。
絡みシーンは最後に1回だけだが、口のなかに指つっこんでいじくりまわしたり、キスシーンが多かったので、案外物足りない感じはしなかった。めちゃくちゃ大当たり!というほどでもないが、それなりに盛り上がりどころもあるライトに楽しめる話で、買ってよかった。
兎の森
――その「好き」はどうしたら俺と同じになる?
弓永環(ゆみなが たまき)は、人懐こくてよく笑う。
そんな環の笑う顔が好きだった志井洵太(しい しゅんた)。
二人は1歳差の幼なじみ。
環が先に入学しても卒業していっても一緒に遊んだ。
小学校、中学校、高校──いつからか、それが少し変わっていった。
家の前で泣く環を見た時から、志井の何かが違っていった。
この気持ちは、清くない。正しくない。美しくない。
禁則事項がふえていく中、高校生になった二人の関係は急速に変化していき…?苑生が描く、1歳差の幼なじみの繊細な恋の物語をドラマCD化。
https://www.animate-onlineshop.jp/products/detail.php?product_id=1960128
〇キャスト
志井:榎木淳弥
環:山下誠一郎
原作がエロではなく心理描写で読ませるタイプの作品で非常に面白く、BLCD聞いていて純粋に話がめちゃくちゃ面白いなと久々に思った。この巻では最後にキスシーンが1回あるのみで、それもサラッとした演技で終わるので実質エロなし。
ただ生っぽさを重視したディレクションがわたしには全く合わなかったので、話はめちゃくちゃ面白いが聞き心地はまるで良くないというジレンマに襲われていた。
個人的に榎木さんがキャラに合っていないと思う。生っぽさや感情の起伏は感じるしある種のリアリティはあるけれど、わたしにはセリフに熱が感じられないアンドロイドのようだと思えて、あまり響いてこないから聞いててしんどかった。加えて子ども時代の志井役の方も生っぽさを意識した演技なのはわかるが、アンドロイドみたいな演技でこちらも聞くのがしんどかったなあ……。
映像俳優的な生っぽい演技って好きな人が多い気がするけど(最近この手の演技めっちゃトレンドな気がする)、わたしはシンプルに感情感じられなくてあんまり好みじゃないんだよな。まだアニメならフィットすることもあるけどドラマCDという媒体と生っぽい演技はあまり相性が良くないと思う。
山下さんはふわふわとした中音のトーンで、華Doll*の眞紘に近い。言うまでもなく安定していてすごく聞き心地が良かった。あまりBLCDでは聞かなかったようなトーンだったのも新鮮だった。
あとなんか2人の演技が目指したものは同じだけれど、世界観がまるで違うものが一緒にあるような感じで、何かキッチリハマった感じがしなかった。お互い個性を譲らずみたいな。てかネコネコでも同じこと言ってるなわたし。その点もあんまり聞き心地良くなくてうーーんという感じだった。話はマジで面白かったからすごく惜しい。
とかなんとかいったがこのCDは1巻をそのまま音声化したので「そこで!?」と思うような部分で終わっていて、話が動き出す2巻の音声化は絶対にしてほしい。
3枚聞いた結論から言うとマスク男子が1番良かった。山下さんの出演作じゃなくて草(笑い事ではない)。
強欲なオタクなので、年内あともう1本くらい山下さんのメインが出てほしいけれど、兎の森がラストなら今年の山下さんのBL出演作でベストは三兄弟おにいちゃんの愛になりそう。
この記事書いてたときのわたし楽しそうすぎて泣いた。