長文置き場

備忘録

おジャ魔女どれみ 好きな回まとめてみた

「おジャ魔女どれみエピソード総選挙」結果発表!|映画『魔女見習いをさがして』公式サイト

エピソード総選挙、迷っている間に見事に乗り遅れてしまったので、ブログで好きな回を羅列していこうと思う。ちなみにベスト3まで発表されていて、ラインナップはこちら。

<「おジャ魔女どれみエピソード総選挙」結果発表>
第1位:「おジャ魔女どれみドッカ~ン!」第51話 ~ありがとう!また会う日まで~
第2位:「おジャ魔女どれみドッカ~ン!」第40話 ~どれみと魔女をやめた魔女~
第3位:「おジャ魔女どれみ♯」第49話 ~さよならハナちゃん~

https://www.lookingfor-magical-doremi.com/news/591/

 

どれも納得。というか1位はもうね……1話だけ選べって言われたらこれしかないだろうという感じ。2位もシリーズ屈指の名作&細田守監督が手掛けた異色作だけあって知名度も高いし、これは覚えているという人も多かったんじゃないかと思う。

なので3位がちょっと意外だった。1位と2位はランクイン読めていた回なので、個人的に3位以降がガチ枠というか、そういう風に見えたのでこれ来るかあと。もちろんボロ泣きした回でもあるので納得。だけど#だったら個人的には40話の「春風家にピアノがやってくる!」かなあとも思ったので。

 

わたしが見返していた頃はまだサブスクでの配信がなく、DVDをレンタルするか東映オンデマンドに課金するかしか見る方法がなかった。でも今はamazon prime videoやdアニメで全シリーズ配信されているので、リアタイ以来の人や世代ではない人も是非見てほしい。

www.amazon.co.jp

 

anime.dmkt-sp.jp

 

と、前置きはここまでにして好きなエピソードとその感想を羅列していく。

本当はここに載せた話以外にも好きな話たくさんあるんだけど頑張って厳選した話を紹介。1万字超えの超大作になった。

ちなみに1年ほど前に無印からナイショまで全話見返したオタクから言えることは、「見返す気があるならおジャ魔女どれみは全話見ろ」である。感想は続きから。

 

 

 

おジャ魔女どれみ(無印)

伝説の始まり。おジャ魔女世代なら絶対カラオケ行って「おジャ魔女カーニバル」友達と熱唱した経験があると思う。OPも伝説。

最初のシリーズだけあってか、正統派な魔女っ娘アニメでコメディとかドタバタ感がめちゃくちゃ強い。あと魔法がガッツリ話のメインになることも多く、子どもにとってはわかりやすく楽しい話が1番多いシリーズだと思う。

というわけで大人になっても語り継がれるような泣きの名作回だったり、大人でないと理解できないような話は#以降と比べたら少ないとはいえ(言ってもあいちゃんの話とかは最初から重い)、ドラマ路線にまだあまり舵をきっていないドタバタ魔女っ娘アニメ感が楽しめるのは無印が唯一だと思っている。

 

第3話 転校生はナニワっ子!あいこ登場

泣きの名作回少ないって言ったけど、油断してると3話で泣く。あいちゃんの普段は良くも悪くもズバズバ物を言う気の強い女の子だけど、家族絡みだと本心押し殺しても良い子で振る舞おうとするしおらしさのギャップがこの時点で既に詰まっている。すごい。

 

第17話 矢田くんは不良小学生!?

みんな大好き矢田くんの初登場回。

www.animatetimes.com

ここで人気のクラスメートベスト3が載っているのだが、矢田くんが大差をつけての1位だったそう。わかる。ちなみに2位は玉木で3位が小竹。わかる。この3人は大きくなっても覚えてるし、ほぼほぼ準レギュラーくらいの存在感だったよね。ちなみにわたしだったら、シリーズ見返す前なら矢田くんに入れてたけど見返した今なら小竹に入れる。

話がそれてしまったが。矢田くんの初登場回ではあるものの、関先生のカッコよさが印象的な回でもあった。ああやって生徒に体当たりでぶつかっていくからこそ、矢田くんみたいな本当は良い子なのにひねてるみたいなタイプも心開いてくれるんだなぁと。

 

第34話 お母ちゃんに逢いたい!

あいちゃん回に外れなしということがわかる。そしてめっっっっちゃ重い。子ども絶対理解できないだろ。あいちゃんの両親の離婚理由がやけに生々しくてびっくりしたけど(仕事と子育てにまつわる価値観の相違)、それを小学3年生のあいちゃんが理解していることにも驚く。やっぱり子どもといえど結構察しているものなんだな。

勘違いとはいえ、最後のあいちゃんの「もうお母ちゃんはあたしのお母ちゃんやないんや!」と泣く姿がすごく切ない。この回を見るとこれの発展形が魔女見習いをさがしてのレイカのエピソードなのだなと。

でもそんなあいちゃんを見たどれみちゃんとはづきちゃんの方が号泣してしまって、その姿を見たあいちゃんが吹き出してしまうシーンがすごく好き。

 

第43話 パパと花火と涙の思い出

玉木回。玉木がメインになるのはこの回が初で(32話の学級委員選挙回のときはヒール役みたいな感じだった)、高飛車で無神経な奴と思いきや実は優しいところもあるという話。玉木の憎めなさがここにあるという感じ。

この回を通して思うのは、家庭の事情は人それぞれなのだから自分のものさしで無神経に口出しすべきではないということだった。親の優しさも人それぞれだよね。自分が大事にしていた壺を玉木が割ってしまったときに、大事な壺より玉木がケガをしていないかを心配するお父さん十分優しいし愛されてると思う。

それにしてもしおりちゃんを鎌倉のおばあちゃんの家まで連れていってあげたり、熱を出したしおりちゃんを看病してあげる玉木本当に良い奴。

 

第49話 パパに会える!夢を乗せた寝台特急

無印でのおんぷちゃんは終盤までヒールな立ち位置で、玉木以上にイヤな奴だな~と思わされる言動も多かった(裏返せばそういう小悪魔さが魅力でもある)。そんなおんぷちゃんもどれみちゃんとの交流でだんだん柔らかくなり、ヒール役の印象をガラッと変えたのがこの回だと思う。

今まで自分のために人の心に干渉する系の禁断魔法を使いまくっていたおんぷちゃんが、ライバル役の子を後押しするために禁断魔法を使い、そのせいでついにお守りが壊れてしまうのがグッとくる。それもライバル役の子の境遇と自分の境遇を重ねていたからなんだろうなあと思いつつ。

オーディションが長引いたせいでお父さんの運転する寝台特急に乗れそうにない、魔法玉が切れて魔法も使えないという状況で、どれみちゃんたちの前で涙を見せるおんぷちゃんもすごく良い。そんな状況を知り、迷わずおんぷちゃんのためにマジカルステージをする3人が最高。

この後に流れるおジャ魔女カーニバルが本当にウルっと来るんだよなぁ……。

 

おジャ魔女どれみ#

シリーズ2作目。今になって見ると小学生が赤ちゃんを育てるというストーリーが本当にすごい。それもあり子育て系の話が多いので、女児向けというよりちびっこと一緒になって見ていた親御さん向けでは……?と思わなくもなく、感情移入しづらい話もあった。

とはいえ#からドラマ路線がかなり強まっていくので、ボロボロに泣いてしまう回が増える。も~っと以降は明るい話も適度にあってバランス取ってる感じだけど、#はコメディ回であっても子育て要素が絡むのでどれみちゃんたちが超大変そうで、シリーズ全体としてシリアスで真面目な印象が強い。それとハナちゃんのことがあってか、クラスメイト回より魔女界の話が多めな感じもする。

 

第9話 ハーブを探せ!MAHO堂バスの旅

めちゃくちゃ泣く。序盤の号泣回。

ハナちゃんのためにハーブ園に魔法ハーブをもらいに行ったら、そこのハーブ園を経営していた魔女がマジョリカのママだったお話。

マジョリカは一目で育ての親ということに気付くのだが、魔女ガエルの姿になってしまった手前終盤まで言い出せずにいるところとか、どんな姿になっても可愛いマジョリカに変わりないと受け入れるマジョリリカのママの愛情とかもうとにかく泣ける。

アバンでマジョリリカがマジョリカに向かって「ママのこといつまでも忘れないでね」って言うんだけど、それに対して話の最後にマジョリカが「ただの一度も忘れたことなんてないよ、ママ」と返すのもマジで泣ける。

 

第15話 母の日とお母さんの似顔絵

おジャ魔女どれみ本当に片親家庭についての扱い方が丁寧。わたし自身片親で育っているので、このエピソードはわかる……の連続だった。しかもおジャ魔女どれみに出てくる片親家庭のキャラクターたちみんな事情がバラバラなのもまたリアル。

片親でも普通に元気に過ごしているのに、母の日だからと変に同情されるとそのせいで悲しくなるとか、わかるなー!ってなった。わたしの場合物心ついた頃には片親家庭でそれが当たり前だったので、悲しくなるというよりは変に気遣われると気まずくてイヤだなあみたいな感じだった。

母親を亡くしている矢田くんとしおりちゃんがお母さんの似顔絵を描くという授業がイヤで学校を抜け出してしまうのだが、実はその授業をやった関先生自身も片親家庭でという話。その授業をやった意図を2人に話すシーンは本当にボロ泣きしてしまうし、こんなに生徒に寄り添ってくれる先生いてほしかったなあ。これ全国の片親家庭で育った人が勇気づけられる話だと思う。

 

第31話 魔法使いの国からFLAT4参上!

これは話全体がというより、冒頭のどれみちゃんのママとあいちゃんの会話が大好き。自分はどれみちゃんらと比べてハナちゃんへの愛情が薄いんじゃないかと心配するあいちゃんに「4人の中であいちゃんが1番愛情深いと思うけどな」「あいちゃんは赤ちゃんの頃お母さんの愛情をたくさん受けて育ったってわたしは思うな」と返すどれみママが本当にいい。

この会話を踏まえての最終回が本当にグッとくるし、どれみママの言っていたことは当たっていたんだなと思わされる。

 

第40話 春風家にピアノがやってくる!

#屈指の名作回であり、全シリーズ通しても上位に入る名作回だと思う。エピソード総選挙でもベスト10には絶対入ってたはず。#映画の後日談のような話なので、映画を見てから見た方がいい。#映画もボロボロに泣く。

とにかく春風家の家族愛がめちゃくちゃ良い。泣ける。とにかく泣けるとしか言いようがない。

多分#映画からこの回を経てぽっぷちゃんのどれみちゃんを見る目ががらりと変わったように思う。無印の頃は生意気全開で姉のこともナメてたような感じが強かったけれど、これを経ても~っと!以降はいざというときには頼れるお姉ちゃんとして慕うような感じがすごく出てきた感じがする。

 

第49話 さよならハナちゃん

3位にランクインするのも納得の回。これ何がヤバいってハナちゃんを助けるために4人が1000年の眠りにつく決断をするところでボロ泣きするのに、そのために魔法玉を割ってしまったので魔女見習いとしての資格を失い魔女界にも行けないので、ハナちゃんとはもう会えないって二段構えで泣かせてくるところ。無印の最終回もそうだけど、シリーズ単体で見たらビターエンドなんだよな。

でもってこの回で好きなのは、先々代の女王の魔法を破る=1000年の眠りにつくという中で真っ先に魔法を破り1000年の眠りについたのがあいちゃんなところ。4人の中で1番愛情深いのはあいちゃんだと言っていたどれみちゃんママのセリフがめっちゃ思い出されるし、本当に愛に溢れた子だな……と思わされる。

それと49話通して見るとハナちゃんが4人の名前を呼び、「ママ」と言うところでも号泣する。

 

も~っと!おジャ魔女どれみ

シリーズ3作目。どれかシリーズ1つだけ勧めるなら、も~っと!一択。

最初におジャ魔女どれみなら無印~も~っと!を踏まえてのドッカーンが1番好きと言ったが、シリーズ単体で見るならも~っと!が1番好きかも。明るさとシリアスのバランスがちょうどいい。ナイショがも~っと!時代の話として作られたのも頷ける。

わたしは魔女界の話よりクラスメイトの話の方が好きなので、クラスメイト回が充実しているところも推せる。かよちゃん3部作は伝説。これ抜きにも~っと!は語れない。

あとOPとEDもも~っと!が1番好き。OPはおジャ魔女カーニバルが伝説すぎるんだけど、個人的にはおジャ魔女でBAN×2もめちゃくちゃキャッチーかつちょっと大人っぽさを感じさせる曲なのがすごく好き。

 

第8話 親友ってなーに?

絵が上手だけど内向的なみほちゃんが、小説の上手な信子ちゃんと友達になったものの、自分より信子ちゃんと付き合いの長いあいちゃんにヤキモチを焼く話。こういう友達同士での嫉妬みたいなのってあるよなあとなったし、OPのピアノアレンジのBGMがめっちゃ印象的だった。

埋められない時間の差に絶望してしまうって、わたしの場合最近は友達関係よりオタク絡みで感じることが多いのだけど(新規古参問題……)、結局焦ったって仕方ないんだよね。

 

第9話 はづきとまさるのたからもの

タイトルだけで見るべき回ということがわかる。はづきちゃんと矢田くんの話だーいすき!2人の幼少期のエピソードなども語られるのでファンは必見。

話としてははづきちゃんが矢田くんにもらった宝物である鳩笛をももちゃんに「貸してあげる」と言ったつもりが、日本語がまだ上手くないももちゃんは譲ってくれたと勘違いしたことから起きた話。ももちゃんと矢田くんは宮原さんが兼役しているので、めっちゃ大忙しな回でもある。

 

第15話 キレイなお母さんはスキ?キライ?

♯の母の日回も傑作だったが、も~っと!の母の日回も傑作。アバンの「俺は昼間の母さんが大好きだ。でも、夕方からの母さんは大嫌いだ」という長谷部くんのモノローグから神回であることがわかる。

「女」を出しているお母さんがイヤだ、みたいな感情は長谷部くんみたいに片親家庭で育っていなくても経験したことある人はいると思う。#の回と比べると、片親家庭であることが本質の話ではない。

長谷部くんがお母さんの店へ来ることを嫌がる原因になったエピソードも割と生々しくて、わたしもそんな経験したらイヤになるなあと思う。それもあり今回はどれみちゃんたちが結構派手に魔法を使うのだが、それくらいの荒療治をしないとこのトラウマはなくならないだろうなあと。

 

第25話 ひとりぼっちの夏休み

卒業式のときもすごいけど、こちらもどれみちゃんの人徳と愛されっぷりが凄まじい話。1人ぼっちになって落ち込んでるときに、そばで女の子が転んじゃってすかさずなぐさめにいくのとか、大好物のステーキをみんなで分けようとするところとか(そのせいで結局自分の分がなくなってしまう)、どれみちゃんの愛される理由はここにあるよなあと思った。最後の小竹もめっちゃ良い。

 

第32話 ももこのママ修行

ここでももちゃんとハナちゃんの関係をちゃんと拾ってくるところが好感。8話の親友ってなーに?も通じるところがあるけれど、♯のときの1年ってかなりデカいよね。4人はただ1年ハナちゃんと過ごしただけじゃなくて、ハナちゃんのために1000年の眠りにつく決断までしたわけだから、その経験がないももちゃんと4人の時間的経験的差はマジでデカいと思う。

子育てを甘く見て空回りするももちゃんにも非はあるが(プリン3つ食べさせるのはさすがにない)、明らかに経験値が少ないももちゃん1人に世話を任せた4人の見通しの甘さにも非があるような。あいちゃんの発言はド正論だけども。

ただここでももちゃんを真っ先に励ましに行ったのがおんぷちゃんというところが良く、「ハナちゃんを世界で1番愛しているのはあたしだもん」と言い放つところが好き。最後のももちゃんの「ハナちゃん、I love you 大好きよ」というセリフがすごく印象に残った。

 

第45話 みんなで!メリークリスマス!

かよちゃん3部作は全部大名作だしこれを見ずにも~っと!は語れないので3話とも見るべきなのだけど、代表して決着編を。

最後のクラスメイトみんなでかよちゃんを応援するところは逆にプレッシャーなのでは…?と思い正直あまり好きな展開ではないのだけど(あんなにお膳立てされたら教室行けないって言えんよね)、でもかよちゃんが教室に足を踏み入れて関先生と抱き合うシーンは号泣。死ぬほど泣く。

でも何といってもやっぱりどれみちゃんなんだよなあ。かよちゃん3部作って「不登校」という重たいテーマを丁寧に扱ったのも傑作である理由の1つだけど、もう1つにはどれみちゃんの誰にでも分け隔てない優しさに溢れている点も傑作の理由だと思ってる。かよちゃん編見てると、どれみちゃんみたいな友達が欲しかった!ってめちゃくちゃ思う。

「あたしがいるとみんな不幸になるって思った」と泣き出してしまうかよちゃんに「辛い思いいっぱいしたんだね。でもそんなこと思っちゃだめだよ。かよこちゃんとても良い子だよ。あたしは、かよこちゃんのこと大好きだよ」と言って泣きながら抱きしめるどれみちゃんのシーンで大号泣する。どんなにドジでポンコツでみんなに迷惑かけていてもどれみちゃんが愛される理由が本当にここにある。かよちゃんが吐きそうになったときも、自分の服に吐けばいいよ!って何の躊躇もなく言える子ほんとにいない。周囲への愛情に溢れているからこそ、その愛情の分だけみんなから愛される子なんだなあ……。

 

おジャ魔女どれみドッカ~ン!

シリーズ最終作。も~っと!がシリーズ単体で楽しめる話が多いのだとしたら、ドッカーン!はシリーズを通して見たからこそ楽しめたり感動する話が多い。もちろん単体で見ても面白いけれど(わたし自身小さい頃は前シリーズの知識ないままドッカーンばかり見ていた)、通して見た方が単体で見る何倍も面白い。

というのもドッカーンには無印から描かれていた関係性が決着する回が多いからだ。当たり前の話だけども。だから絶対通して見た方がいいし、ドッカーンはマジで好きな話が多すぎて選ぶのに困る。どれみちゃんたちがそれぞれ別の道を辿ることになる最終5話なんか誇張抜きに全部号泣して翌日目がパンパンになった。なので翌日出かける予定がある日の視聴はおススメしない。 

 

第9話 はづきのキラキラ星

はづきちゃんと矢田くんとしおりちゃんの三角関係のような話。といってもはづきちゃんが1人で悶々としている感じ。周囲の茶化し方はひどいけども、あの矢田くんの行動はなあ~~!!!お前な~~!!!となる。しおりちゃんとは母の日回での交流があったし、矢田くんは1度気にかけた女の子にはずっと優しい性格なんだろうなと思う。

もうこれは最後の屋上のシーンが本当に好き!小さい頃よくわからずに見ててもこのシーンすごく綺麗で好きだったんだけど、話を理解した上で見るとグッとくるというかキュンとくるというか…!この回の矢田くんずっと春がきたを吹いているんだけど、はづきちゃんが来たことで全てを察した矢田くんがキラキラ星を演奏し始めるのがもうたまらん。

これを見たハナちゃんが「あ、わかった!キラキラ星ははづきの曲なんだ!」って言うのがまた良い。春がきたがしおりちゃんの曲なら、キラキラ星ははづきちゃんの曲で、それを踏まえると矢田くんの気持ちはおのずとわかる感じ大人なテイストの回だよなぁ。

 

第12話 京都!終わらない夜

魔女見習いをさがしてでも出てきたこの回!三年坂!大好き!

小さい頃は矢田くんとはづきちゃんが好きだったんだけど、今見ると小竹とどれみちゃんの関係がめーっちゃ好き。小竹がめっちゃモーションかけてるのにどれみちゃんが全然意に介さない感じ。ケンカップル最高。

三年坂の小竹のせいでどれみちゃんが転んじゃったから、自分も転んで「これで3年後悪いことが起きても一緒だからいいだろ?」って言うのもうほぼ告白みたいなもんなのに、「小竹と一緒なら1人の方がまだマシだよーー!!!!」と返すツレなさが最高。

小竹と暁くんの紙相撲対決も良いし、ここで暁くんが魔法使って勝ったことに気付いて小竹を励ましにいくどれみちゃんも良いし、小竹と魔法でハナちゃんに変身したどれみちゃんとの会話や、最後に朝ご飯を早食いする小竹とどれみちゃんで終わるという盛大なこたどれ回っぷりが好き。

 

第17話 ひみつ基地を守れ!

空も飛べると信じていた子ども時代から大人になっていく話。

放課後みんなで秘密基地に集まってグライダー作って、結局は先生たちにバレて授業もサボって先生たちの制止も振り切ってグライダーを飛ばす、という展開は熱い。けれど、結局グライダーは飛ばないし、運転していた宮前くんはケガで入院し、秘密基地は壊されるという何ともビターに終わるのがいい。

こうやって何でもできると信じていた子どもの頃から、現実を知り大人になっていくんだなあと思わされる。最後塾に行く宮前くんのカットで終わるのがめちゃくちゃ好き。小学6年生ってもうあんな無茶ができる最後の時間なんだろうな。

今見ると先生たちが止めに来たのもその後死ぬほど生徒たちを叱ったのもすごいわかるんだよね。今回は運よく松葉杖で済んだけど、下手すれば命を落としたり一生もののケガをするかもしれないくらい危険な行為だし。でもこういう風に考えてしまうのが大人なんだなーと思った。

あと今回メインになる宮前くんのcvが能登麻美子さんで、能登さんの少年ボイスめっちゃ新鮮だった。

 

第38話 ついに再婚!?あいこの決意

も~っと劇場版であるカエル石とリンクした話なので、それを見た方がわかりやすい。

序盤のハナちゃんのお母さんいないの何か可哀想って発言、片親家庭の子に1番言っちゃいけない地雷発言でヒヤヒヤした。ただその後のシーンでの「あいこは良い子すぎる!お父さんとお母さんに気を遣いすぎる!」って発言は視聴者みんなが思ってたことで。これを真正面から言えるのもハナちゃんだからこそだなと。

再婚話が良いところまで行ったのに結局立ち消えになってしまい、それでもお母さんの意図を汲んで再婚話がなくなったことを受け入れるあいちゃんが良い子すぎて本当に泣ける。小学6年生の女の子がここまで気を遣う必要があるのか!?

それで一旦お父さんと別行動して1人になったあいちゃんがどないしたらええ…どないしたらええどれみちゃん……」って泣いちゃうのが悲しすぎる。その声がどれみちゃんにも届いて即座にマジカルステージであいちゃんの元まで来て、あいちゃんを抱きしめるどれみちゃんのシーンがマジでめちゃくちゃ泣ける。号泣。やっぱりどうしようもなくなったときにすがりたくなるのはどれみちゃんなんだなあ。

 

第49話 ずっとずっとフレンズ

細田監督回といえば40話の「どれみと魔女をやめた魔女」が話題にのぼりがちなのだが、個人的には49話の方が断然好き。正直どれみちゃんとみんなのお別れ回は全部名作なので全部あげたいところなのだが、1つあげるとしたらこのはづきちゃん回。どれも名作なんだけど、1番どれみちゃんと付き合いの長いはづきちゃん回が魔法なしのガチ回なのめっちゃ良いな……。

はづきちゃんといえば、引っ込み思案で自分の意見をなかなか口に出せない性格で、魔女見習いになった動機も自分の意見を言えるようになりたいというものからだった。 そんなはづきちゃんの最後の壁が、どれみちゃんというのがめちゃくちゃ良い。

BGMも極力少なめで、全編通して雪が降っている演出の美しさがものすごく光っていた。みんなで帰るときの、6人の重ならない足跡がみんなが別々の進路を辿ることを表しているというのが本当に好き。

 

第51話 ありがとう!また会う日まで

総選挙1位のエピソードでこれは絶対に外せない。これ以上の最終回はないと断言できる。シリーズ通して見るからこそめちゃくちゃ感動する回なので通しで見るのがベスト。

これリアタイで見たときに衝撃を受けたことを覚えている。みんなと離れ離れになるのが悲しくて卒業式ボイコットしてMAHO堂に立てこもるどれみちゃんと、そんなどれみちゃんを説得しようとクラスメイトみんなが集まってくるってすごい話なんだけど、無印から見てきた人だったらどれみちゃんならありえるって思える。どれみちゃんってそれだけ周囲から愛され慕われるキャラクターなんだよな。

特にはづきちゃんと玉木と小竹の説得が好きだった。他の子と比べてドラマチックなエピソードがなくても付き合いが長いからこそ出る説得力がめっちゃあった。はづきちゃんなんか「どれみちゃんの出ない卒業式ならあたしも出ない!」って泣き崩れて説得にもなってないところが本当に胸に刺さる。どれみちゃんが出てきたときもボロボロに泣きながら真っ先に抱きついて、どれみちゃんに慰められてるところが良い。

玉木の「まあわたくしほどではありませんが、春風さんには誰にでも愛されるオーラがありますわ」も玉木らしい言い方にボロボロ泣くし、小竹なんかもう公開告白みたいなもんでめっちゃキュンときた。

結局はハナちゃんがきっかけでどれみちゃんが出てきたというのはめちゃくちゃ納得。自分に向けられた言葉じゃなくて、自分じゃない誰かのために動くのがどれみちゃんなんだよなあって思った。

最後に流れるおジャ魔女カーニバルも本当に良いんだよなあ……。これ以上ない最終回としか言いようがない。

この回について魔女見習いをさがしてでソラが「卒業式をボイコットしたどれみちゃんのためにたくさんの子が集まってくるのを見て、魔法使ってないのに魔法みたいだと思った。これがどれみちゃんが元々持っていた魔法なんだと思う」って言及してたのもマジでそう……。

ちなみにどれみちゃんが最後にラブレターを渡した相手は小説版でわかる。

 

おジャ魔女どれみナ・イ・ショ

1クールしかないナイショは全部見ろ!と言いたくなるくらい当たり回しかない。有料放送されたのちDVD化したシリーズともあり大友向け。だけどギャグ回とシリアス回半々くらいというか、2:1くらいな感じ。ぶっちゃけ本編も十分大人向けの話が多かったので、シリアスな話が多いというよりファンディスクみたいな感じのシリーズ。

12話ののんちゃん回と13話のふぁみの回が話題にのぼりがちだけど、ギャグ回の切れ味も相当良い印象。

 

第1話 波乱のサイクリング~男の子のないしょ~

小竹がどれみちゃんのことを好きな理由がなんとなくわかる回。おジャ魔女は女児向けアニメだからこそ、男の子のロマンがテーマになるこの話を第1話に持ってくるのも粋。本当にこの2人の関係性好きだな~!あとどれみちゃんのお姉ちゃん気質な感じも出ている回。

この回は小竹と変装したどれみちゃんの会話シーンが本当に良い。小竹の「お姉さん。お姉さんはさ、この道がどこまで続いてるんだろうとか考えたことある?」からの男の子のロマンの話がめっっっっちゃ好き。ここの普段とは違う柔らかい口調、本当に声優さんが上手いんだよなぁ。この小竹はちょっとドキッとする。

加えてトラブル続きでリーダーとして失敗ばかりなことを落ち込む小竹に「みんなが楽しくやるための逆転ホームランでも一発狙ってみれば?リーダーとしてさ」とアドバイスするどれみちゃんもめっちゃキュンとくる。小竹、どれみちゃんのこういうとこ好きなんだろうな~!ってなる。

 

第5話 涙を知る人~ぽっぷとハナちゃんのないしょ~

これも第1話と同じくどれみちゃんのお姉ちゃんぶりが良い話。

ぽっぷとハナちゃんが周囲が知らない間に入れ替わってしまう話で、途中まではコメディなドタバタ回。ただぽっぷちゃんの体になったハナちゃんが家や学校で大暴れしてしまうので、それを止めようとするもハナちゃんの体なので言葉も喋れないしどうにもできないぽっぷちゃん。

そんな状況の中で、泣き方の癖から入れ替わりに気付くどれみちゃんが本当に良い。これぽっぷちゃんの泣き方の癖を知っていることはもちろん、ハナちゃんの泣き方もわかってるからこそ入れ替わりに気付いたんだろうと思うので、姉としてだけでなくハナちゃんのママとしてもどれみちゃんってすごいなと思わされる。

一見妹のぽっぷちゃんの方がしっかり者に見える姉妹でも、いざとなると世話焼きの姉に甘えん坊の妹という構図になるのがすごく良かった。

 

第12話 7人目の魔法使い~のんちゃんのないしょ~

エピソード総選挙にナイショも含まれていたら絶対ベスト10、いやベスト5に入っていてもおかしくないシリーズ内でも知名度も人気も高い話。

正直闘病からの死ネタって逆にこれで泣けない話作る方が難しいレベルの泣きの鉄板テーマなのだが、おジャ魔女どれみで「死」を扱うことそれ自体に意味あるのだと思う。

これもうほんととにかく見てくれとしか言えない。どれみちゃんとのんちゃんの交流は明るい感じで進むのだけど、全体的に重たい空気感が流れている。だからこそのんちゃんがみんなのサポートで魔女見習いになるシーンの綺麗さやファンタジックさは引き込まれるし、そこからのラストは本当に泣ける。てかこの回だけEDが「たからもの」なのがズルい。歌詞ピッタリすぎる。

 

第13話 時をかけるお雛さま~どれみのナイショ~

時系列的にはドッカーン最終話が1番最後の話だが、放送順的にはこちらが本当の最終回。なので、ドッカーンよりナイショ最終話の方が「終わっちゃうから見たくねえ~!!!」と思わされる。

ドッカーン最終話が後世に語り継ぎたいレベルの傑作すぎてどういう話にしてくるんだろう…?と思わされるのだが、こちらの最終回も本当に傑作。話の中身はもちろんのこと、終わらせ方も本当に文句なし。最高。

若干のミステリ要素というか、話の後半で明かされることがあるという凝った作りなのが良い。ふぁみの正体は中盤くらいでわかるが、ふぁみがどれみちゃんに会いに来た理由が好き。

 

まとめ

おジャ魔女どれみを手掛けた関弘美プロデューサーがこんなことを語っていた。

ほかのアニメ作品では、クラスメイトはクラスメイトA・Bと語られることが多いですが、どれみは全てのクラスメイトに名前がついていて、人物設定があって、いつも同じ席に同じ子が座っている、ちゃんとした教室を描きました。それは佐藤監督がやってみたかった手法でもあり、とても大変な作業でもありました。そこを手を抜かなかったのは、見てくれる子供たちにとって、どれみたちになりたいという憧れではなく、どれみ達と友達になりたいと思ってもらうというのが一番大切なコンセプトだったからです。

https://camp-fire.jp/projects/view/119479

これを読んでリアタイ当時も今も狙い通りまんまになってるじゃんわたし!って思った。

魔女見習いをさがしてだとおジャ魔女どれみを見て魔法に憧れたことについて触れられていたけれど、もちろんそれもあるのだけど(ほうきで空は飛ぼうとした)、それ以上におジャ魔女見てて思うのは、どれみちゃんみたいな友達が欲しかった!ということだった。おジャ魔女世代はどれみちゃんたちを見て魔法に憧れた世代でもあるけれど、どれみちゃんたちと友達になりたかった世代でもあると思っている。

声を聞かせて(#ED)の2番サビの「きっと見つかるキミの住む街 友だちになろうよ声を聞かせて」ってフレーズとかめちゃくちゃ泣いてしまうしさ……友達になりたかったんだよなわたしは……。

 

いやなんか映画見ても思ったけれど、本当におジャ魔女どれみ世代で良かったなと思った。この作品で育つことができて本当に良かった。

大きくなってから見返すと回によっては重たい内容でビックリするけれど、でも子どもには理解できない話でも、扱っている問題は全部子どもがマジに直面することであって。あいちゃんの家の話なんかは重たい話の筆頭だけど、同じような経験をした子どもって当時も今でも普通にいると思う。かよちゃんの不登校の話も子どもだからこそ直面する問題で、だからこそ女児向けアニメで扱ったんだろうなと。

大人になって見るからこそ、この作品に関わった人たちが視聴者である子どもたちに対してひたすらに誠実だったことがものすごく伝わってくるし、そんな誠実さと愛情がたっぷり詰まった作品で育てたのは本当に幸せなことだと感じた。

 

もう20年も前の作品なことに驚くけれど、世代を問わず心に響く作品だと改めて実感したし、サブスクでお手軽に見られるようになったので多くの人に見てほしい作品だと思う。