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備忘録

天晴爛漫! 感想

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19世紀が終わりを告げ、20世紀の幕が上がろうとしている時代・・・ 天才だが社交性0のエンジニア『空乃天晴』と、凄腕だが臆病な侍『一色小雨』はある事故で日本からアメリカに漂流してしまう。

無一文の二人が日本へ帰るために選んだ方法は、「アメリカ大陸横断レース」に参加すること。 スタートは西海岸ロサンゼルス、ゴールはニューヨーク。自作の蒸気自動車で荒野を駆け抜け、クレイジーなライバルと競い合い、アウトロー大自然から身を守り・・・果たして二人は過酷なレースに優勝し、賞金を手に入れ故郷へ帰ることができるのか!?

 

第一印象は、真っ当に王道に面白い話だろうけどストレートすぎて今の時代ウケない作品だろうなあだった。あとあらすじだけ見たときのジョジョ7部感半端ない。そしてキャストが鬼のように豪華。最終回まで完走してもこの印象は変わらないのだけど。でもやっぱり面白いのは面白いんだよなあ。

そうは言っても、こういう目新しさは特になく予定調和的ではあるものの、明るくて熱くて王道でそこそこ展開の読めるような作品はたまに見るとスカッとして良いし、定期的にこういう話があってほしいと思う。

何かこうニチアサとかホビーアニメに雰囲気が近いかもしれない。お色気やバイオレンスなシーンがほぼないから(0ではないがどれもマイルドな表現)、朝とか夕方にやってても全然おかしくない。キャラデザも結構子ども向け作品っぽい感じもするし。

 

舞台は大陸横断レースなのだけど、レース要素はあまり強くない。これめちゃくちゃ見る感想だけど……実際そうだね……。

3話の天晴vsアル、4話のシャーレンvs同僚あたりがレース要素のピークと言っても過言ではなく、実際にレースが始まると妨害やトラブルにどう対処するかみたいな要素の方が強くなってくる。天晴たちが先頭集団に遅れをとったり車体トラブルが発生しても、先頭集団がトラブって足止めを食らってしまい、結局次のキリの良いポイントでみんな横並びでスタートする(=順位がリセットされる)みたいな展開がままあるので、レースの駆け引きやハラハラ感みたいなのはほぼない。

 

とはいえ、わたしの場合見る前から「レース要素あんまりない」という感想をいくつか見た上で視聴したので、レース要素に対する期待値を低く見積もっていて、あんまりそのへんについては気にならなかった。

それとどっちかというとレースよりも、小雨のトラウマだったりホトトの復讐の行方の方が気になっていたので、両方が回収された8話はかなりのお気に入り回。レース関係ないけど小雨覚醒めちゃ燃えた。小雨とホトトの関係性めちゃくちゃ好き。

この作品の主題は不可能(と思われること)への挑戦だと思っているので、レースの勝ち負けよりはトラウマや過去への決着、困難・逆境を乗り越えることといったキャラクターの成長を注目して見るのが正しい見方なのではないかと思った。

 

こういう風にあーだこーだ言っていても、正直なところ最終話の天晴のデレとそこからの天晴小雨の掛け合いが最高すぎて全部許している。最後の最後にバディの友情の集大成見せつけられると全部許しちゃう癖ある。

もうこれプロポーズのセリフでしょと思うくらいの天晴の最大級のデレ台詞はもちろん最高だけど、その前の「小雨……何で行ったんだ……何で……何で俺は行かないでくれって言わなかったんだ……」も、天晴の成長を感じてめちゃくちゃグッときた。何で行ったんだじゃなくて、何で行かないでって言わなかったのかだよね。あと天晴のデレ台詞聞いてるときの小雨の表情好き。そりゃあんな顔になるわ。

ここでもう「話運びの上手くない部分も全部許したわ……」という気持ちになっていたのだが、OPのイントロがバックでかかりながらの天晴と小雨の掛け合いが最高なのである。何回でも聞ける。ここの花江くんと山下さんの息ぴったりの掛け合い本当に最高。小雨の「からの~~~????」めっちゃ笑った。侍の癖にチャラ男感出すな。あと山下さんの人をからかったりおちょくったりするときの演技マジで好き。声質は真面目でなのにこういうのが不思議と似合うんよな。

 

腰を据えて真面目に見るような大名作というほどではないのだが、肩の力抜いてお気楽に見られるし、1話ごとにちゃんと盛り上がるポイントがあるところも好印象なので、サクサク見られる軽いアニメが見たいという気分のときにオススメしたい作品。