長文置き場

備忘録

BLCDと格闘するオタク

若手男性声優界隈に足を踏み入れてから、目をそらしたくてもそらせない、避けては通れないと感じていた存在がありました。そう、BLCDです。

BLCDといえば、究極的に人を選ぶものではあるけれど、演技を楽しむという点ではこれに比類するものはないといっても過言ではない最強媒体のイメージが強いです。

アニメやゲームと違って絵がないので声に全神経を使えるし、基本登場人物が少ないので尺もたっぷりだし、恋愛話だと登場人物の感情にフォーカスが当たるので色んな引き出しが聞けます。最強という他ありません。

 

だけどこの界隈出戻ったの何年ぶり?というわたしは、学生の頃は何も考えず聞けていた甘い系ボイスすら恥ずかしくて聞けなくなっていました。なのにそれ以上のものがお出しされるBLCD、どう考えても無理すぎます。

そこで苦手だから無理だと諦めきれていれば話は終わりなのですが、実は学生時代に興味本位で買ったことがありました。もちろん絡みシーンもあるものでしたが、特に拒否反応が出ることもなく聞けていました。その記憶があるので、今はダメでも慣れればいけるのでは……?という希望が捨てきれなかったのです。

あとBLCDが好きなフォロワーのツイートを見るたび、キャストの演技をスーパーエンジョイしていて楽しそうだな……羨ましいな……という気持ちがありました。

 

とはいえ現場のチケット代でいっぱいっぱいだし、単価の高いBLCDなんて手が回らないよなー!!と思っていたところ、コロナ禍による現場全滅が起きました

今しかないと思いました。仮に失敗したとしても、5~6000円なんてガチャの爆死と比べれば全然安いし!?何なら目つけてるのあるし!?という気持ちで、3日ほど買う買わないでウジウジ悩み倒し、ついに深夜の勢いで購入しました。

三兄弟、おにいちゃんの恋 特設サイト |フィフスアベニュー

美貌の三兄弟、ラン・ミキ・スー。
それぞれ父親は違うものの、お互いが大好きすぎる仲良し兄弟。
天使のような見た目の次男・ミキに対し、劣等感を抱いている長男のランは、ミキの親友・アイに淡い想いを寄せていた。
だけど、ミキもアイのこと好きだって知っているから、この恋は内緒。
そんななか、仕事の客相手にウリをしていることをアイに知られてしまい…?

おにいちゃんの恋をきっかけに兄弟に少しずつ変化が起こっていく―――。
大胆で破天荒、だけどとっても繊細な三兄弟たちの恋のおはなしが、
大ボリューム2枚組み仕様でドラマCD化!

「三兄弟、じなんぼうの恋」「三兄弟、末っ子の恋」も収録。

 

キャスト

ラン:駒田航
アイ:神尾晋一郎
ミキ:中島ヨシキ
ルイ:野上翔
甲斐:笠間淳
スー:山下誠一郎

https://e-fifth.net/faca0319/

 

三兄弟のキャストがストライク、という気持ちで買いました。全体的にみんな知ってる人だし。予習することでひるみたくなかったので原作も視聴動画も確認せずに買いました。

結論から言うと、開封するのに1週間、聞き終わるのに4ヶ月を要しました。超ご無沙汰の状態で聞く作品としては、貞操観念がガバガバなキャラクターばかりで下ネタがまあまあ多くかつすぐにラウンドが始まるという点ではミスセレクトで、特殊性癖的なシーンはなくオーソドックスだったという点では正解でした。話としてはキャラクターがみんな立っていて、コメディ色強くテンポが良くてかなり好きでした!

4ヶ月を要した理由はミキ編で一旦休憩にしたっきり手をつけられなくなってしまったからで、一念発起したのはブログで何度か書いている通り、今わたしの中で山下誠一郎さんが大ブームだからです。スーちゃんの低音ダウナーロリ喋りが危険を感じるレベルに可愛かったのに、メインパート聞いてないなということがずっと引っかかっていました。

 

深夜2時過ぎに聞き終えたわたしは、とんでもないものを聞いてしまった……という気持ちでいっぱいでした。そして「せいちの声と演技が……すき……」以外の一切の思考力を失いました。

ここ最近山下さんって本当に声と演技が良いなあとまあまあな回数言っているので、知ってた案件なんですけど、そもそもこのスーちゃんという子がとにかくわたしの性癖をクリティカルに刺してくるので致命傷レベルになってしまいました。愛されてすくすく育った末っ子はここ近年わたしが1番好きな属性だし、生徒×教師もめちゃくちゃ好きなんですよね……こんな都合の良いことあるんですね……。

 

でも好きなシーンはミキ編でミキに「そんなに俺のことが嫌いなら、ルイん家の子にでもしてもらえよ!」と言われたスーが「いつミキが嫌いなんて言った……?うっとおしく思うこともあるけど、スーはランとミキの弟じゃなきゃやだ!!!バカ!!!」って泣いてキレるところです。わたし山下さんの涙ぐむ演技すごく好きなんだよなあ。あとミキとスーめっちゃ可愛い。めっちゃ喧嘩するけど、結局仲の良い兄弟なところが。

その後にルイに「ミキのことブチ犯してこい」って言うのはめちゃくちゃ面白いので好き。性癖で言ったらスー編なんだけど、話として純粋に面白くて好きなのはミキ編なんですよね。ギャグのテンポが良くてすごく好きです。

 

BLCD初心者の最大の鬼門である絡みシーンは、正直今の段階だとまだ照れがあります!照れることなく「ここの喘ぎがすごく良くて…」とか楽しめるほどではなくて、普通に喋ってるときの方が好きだなあとは思ってしまいます。だけどどうあがいても1秒だって聞けない、無理というレベルでもなく、刺激が少ないものから慣らしていけばいけるんじゃないかなくらいの手ごたえもあります。まあそこまで頑張る気があるかどうかは今後の気分次第なんですけど……。

 

とはいえ買うのにも開封するのにも聞き終わるのにもめちゃくちゃ時間はかかりましたが、聞き終えてしまえば素直に買ってよかったなと思える買い物でした。続編ないの!?って思ったくらいですし……。ロクに調べもせず買った割には過激すぎず重すぎず普通に楽しい作品で良かったという気持ちです。

BLではないドラマCDコンテンツ聞いてて、やっぱドラマCDって音しかない分演技じっくり楽しめていいよなあと思っていたし、それはBLCDでも同じことだったので、適宜楽しませてもらいたい媒体でした。一応1回聞いてみて聞く前よりはハードルが下がったかな。

山下さんのBLは多分また買うと思います。