Crystal break

平成ライダー沼に足を取られてしまった人間のブログ

ダブルミンツ 感想

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ダブルミンツ見に行っていきました~!

ちなみに原作も知らないしキャストも片方がボイメンの子ってことくらいしか知りません。ボイメンについても主に名古屋で活動してるメンバーに小林豊がいるグループってことしか分かりません。

その上都内では1件の映画館でしか上映してないこの映画を見に行ったのは「何か面白そうだったから」です。爆音上映とかIMAXで見たいがために地元じゃない映画館に足を運ぶことが何度かあったから、行く手間もまあそのときと同じくらいかな~と思ったし、何よりあらすじが面白そうだった。男同士の愛憎とか共依存大好きマン!あとは前からボイメン履修したかったからその取っ掛かりになればみたいな下心がなかったとは言わない。

 

私は洋画でよくある同性愛ものとかセクシャルマイノリティについて扱った映画は普通に見られるんですが、BL漫画の実写化となると何だか見ていてむずかゆい感じがして苦手です。生身の男性がファンタジー男性を演じているのって何か…何か…見ていて気まずいんだよ!みたいな。

だけど流れてくる感想とかあらすじ見て「多分この映画はそういうんじゃないんだろうな」と思ったので観に行きました。実際本当にそんな映画じゃなかった。

 中村明日美子先生は同級生でめっちゃ有名だし商業BLさっぱりな私でも知ってるし、もしBL実写映画って苦手だな…と思って避けている人がいるなら全然そんなことはないから見に行ってほしい。本当ヒューマンドラマの雰囲気に近いし、甘々なラブシーンとか全然ないです。バイオレンス。

私の見た回だと男性のおひとり様も少しいたんだけど、男性が見ても居心地が悪くなる映画では全然ないと思うし、BLが苦手な女性でもこういうハードな世界観が好きなら入り込みやすいんじゃないかなと思いました。ていうか本当全然BLって感じじゃないんだよなあ。もっと多くの人の目に触れていい映画だと思う。

ここからネタバレ感想行きます!!!見てない人はブラウザバックで。

 

 

 

 

 

 

 

 

この話はイチカワミツオという同姓同名の男2人の物語で、SEとして働くミツオの元にみつおから「女を殺したから何とかしろ」という電話が来て久々に再会することになるところから始まります。

あらすじにもこのやりとりが書いてあったし、この殺人の隠蔽とか逃走とかそっちの話がメインになるかと思いきやこの殺人事件はあまりにもあっけない形で尺の3分の1くらいで解決しちゃうんですよね。ビックリした。でも原作が短編を繋ぎ合わせた感じらしいので納得しました。

 

それでみつおは自分が殺したくせに隠蔽工作全部ミツオにやらせてるし、2人の学生時代の話が挿入されてうわあ~こういう絶対服従関係苦手だな…と最初はちょっと思ったんですが。どうやらそうじゃないんですよね。ミツオはミツオでみつおのことを求めてるというか。それでみつおの方も単に自分の言うことを絶対に聞いてくれる都合の良い奴と思っている感じでもない。

ていうかあの電話の時点で「こんな無茶苦茶な要求を断れないって相当の弱み握られてるんだろうな…」と思ったら、高校時代に単に主従の契りをしただけ。え? だったらあの電話無視すればミツオは平和に過ごせたやーん!!!!でもそうはしなかったところがこの2人の関係のミソなんですね。

 

 

でも途中何だか話がよくわからなくなっちゃって。話のメインだと思っていた殺人事件はあっさり解決しちゃうしこの話ってどこに向かってるんだろうって。どう終わるのかな?って。

もうひたすらに2人を取り巻く環境が危なくなって、元から末端とはいえヤクザのみつおはともかくミツオの方が佐伯に目をつけられてお使いとかやらされちゃうし。どんどん後戻りできないところまでいっちゃうからすごく見ていてヒヤヒヤした。今思えば後戻りできるタイミングなんかいっぱいあったのに、自分から関わりに行ってるんですよね…。

 

すごく印象的だったのがミツオが「俺たちは元は1つの存在でそれを真っ二つにされた半身だから、お互いを焦がれているんだ(正確な言い回しうろ覚え…)」というようなことを言ったときに、みつおが「片割れ同士が1つになって俺たちどこへ行くんだよ。どこへ行けるっていうんだよ」と言うシーンです。

ずっとこの話どこへ向かってるんだろう…と思っていたんだけど、このみつおのセリフ聞いて、これってどこへも行けない2人の話だったんだなあってすごくストーンときて。どこへも行けないわけじゃないんだけど、求め合っていた半身が1つになったはずなのにそれで幸せになるどころか2人を取り巻く状況は再会する以前より悪化する一方なんですよね。どんどん光の世界に戻れなくなってるというか。でもこの2人はもう運命共同体だから、どんなに光から遠ざかったとしても危ない道を選ぶとしてもお互いを失って生きてはいけないんだろうなあって。

それもちゃんとした理屈があるわけじゃなくて、2人はもうそういう運命の元に生まれてきたんだから仕方ないなっていう感じが好き。

 

ヒヤヒヤさせるシーンはすごくあるんだけど、基本的には静かなテンションでずっと見ていたんですが、やっぱり最後のみつおの「俺と一緒に死ねるか?」ってセリフはめっちゃギュウウウンときた。いや、こういう話だとは分かっていたんだけど、2人とも分かりやすい直接的な言葉では表してこなかったから最後のこれがすっごくグッときたなあ。

ミツオの答えはないままこのセリフを最後に映画が終わるんですが、原作ではミツオの答えあったみたいですね。何でカットしちゃったんだろう。そうは言っても答えは予想つくけどさ…。

 

見終わった後は何かもうとにかくすごい映画だったなってことしか言葉が出なくて。話はダークかつバイオレンスだし、キャスト陣のパワーも強いからすごく心にのしかかる感じがあったんですよね。重かったから見終わった直後は「これ正直1回で十分だわ…」と思ったけど、今思い返して見るとやっぱもう1回見たいな!!!って思う。これおとといみたんだけど、おととい見たのにセリフの言い回しとか薄れてるもん…。それに話の全体像を知った上で見たら色々と気づくことありそうだもんなあ。

 

あと最後に主演2人の感想。

ミツオ役の淵上さん。もう超色っぽかった!!!!IROKE!!!!(小学生並みの感想)

ミツオは本当に最初の最初だけ気弱で冴えない感じの男って感じだったんだけど、死体埋めた帰りに車内でキスしたときとか、刑事の取り調べ受けてるときの「こいつただもんじゃねえな」って雰囲気の変わり具合がすごくて、もうずっと何考えてるかわからない良い意味で気味の悪い感じがすごく好きだった。

口調が物騒なみつおよりずっと肝が据わってるし底が見えなかったんだけど、かといって物語を好転させるほどの力も存在感もなくてその絶妙な塩梅が良かったなー。あとはよく見る感想だけどみつおの断髪式のDVD見てる時の表情。本当に見ているこっちが吸い込まれそうなくらい瞳がブラックホールでめちゃくちゃインパクト強かったです。

 

みつお役の田中さん。最初は「ボイメンの子かー。演技お手並み拝見!」くらいに軽いノリだったけど、もうあの存在感は演技がどうとかじゃなかった。私の好きな海外俳優が「役者って客に演技が上手いって思われたら負け」というようなことを言っていて、私も本当の名演って客に演技していることを忘れさせるような、本当にそこに役として生きていると客に思わせることだと思うけど、田中さんの演技まさにそんな感じだった。本当にみつおなんだもん!!!

顔はコワモテだし口調は物騒なんだけど、何となくどこか可愛いところがすごく好き。それは殺す殺すと言いながら実際に人を殺してしまったら耐えきれなくなってしまうギャップとか最高だったなあ。

本当に私何も知らずに見てたらこの人のこと「めっちゃ上手い俳優さんだな!」って絶対思ってる。アイドルって…絶対に…気づかない…。あの後ボイメンの曲をつべでちょこっと見てみたんだけど、田中俊介さん双子のご兄弟とかいらっしゃいます?絶対みつお演じてた人と同一人物じゃないんだよ…絶対同一人物じゃないよ…。

あと私はジャニーズに推しがいるので、アイドルを応援する身としては推しがこんなハードな作品でハードな役を最高の演技でこなしたらメチャクチャ誇らしいだろうなーーーー!!!ってすっごい思った。羨ましい…。死ぬほど羨ましいから、彼を推してる人本当に堂々とドヤ顔で誇って大声で自慢していいと思う…。それくらいの素晴らしい演技でした。

 

 

見に行った当日はすごく暑い日で映画館に行くまでも着いたときも人ごみで、足はサンダル擦れで歩くたび激痛にさいなまれるというコストを払っても素直に「この映画見れて良かったなあ」と思います。

あとは…ボイメンの曲ちょっと履修してみるかなあ~~~。未だにどの曲聞いたらいいんだろうとか思ってる。頑張ります。